ほんものにっぽんにのへ

ほんものに出会う旅 1

ROUTE & SPOT

二戸を眺める

二戸を眺める
旅が始まる時、その土地を眺めてみたくなる。

文化の根源は、地質と気候

旅が始まる時、少し高いところからその土地を眺めてみたくなる。そして、旅の中で出会いを繰り返し、地域の文化に触れ、そこで暮らす人の話しを聞き、改めて土地を眺めてみると、その土地に降り立ったばかりの時とは違った風景に見えるもの。

東に折爪岳、西に稲庭岳を擁する二戸。山に囲まれた土地に南北に貫流する馬淵川。その水系に沿って集落があり、河川の浸食による河岸段丘上に市街地が形成されている。奥羽山脈の東に位置し、夏にオホーツク海で高気圧が発達すると冷たく湿った東風やませが流れ込み、「冷夏」となることが多い。それゆえ、稲作の適地とは言いがたく、古くから雑穀の生産を盛んに行ったことから雑穀食文化が根付いている。保存食文化にも知恵が重ねられたのは、長く厳しい冬を越えるため。近年では昼夜の寒暖差と雨量の少なさを生かした糖度の高い果物のブランド化に評価が集まっている。

景色には、そうなった理由もあれば、その景色を理由にして起こってきた歴史や文化があるもの。にのへのほんものの背景には、この土地ならではの厳しい自然条件、恵、そして、その条件の中で編み出された人の知恵や研究がある。ぐるりと旅をしてみれば、それらがつながって見えてくるはず。

ほんものに出会う旅 #1「二戸を眺める」でご紹介したスポットリスト

男神岩展望台 (おがみいわてんぼうだい)

起伏ある土地を活用してのそば畑や果樹栽培を眺めながら展望台へと向かう。道中の昔ながらの農作業風景が、とても新鮮に見える。展望台は、男神岩の上方にあり、市内をほぼ一望できる。南には、山に挟まれて流れる馬淵川の姿と、流れに沿って広がる田畑の風景。東には折爪岳を背景に市街地を見ることができ、この地の雄大さが味わえる。
住所:岩手県二戸市石切所

馬仙峡 (ばせんきょう)

馬淵川と男神岩と女神岩の夫婦岩をダイナミックに望むなら、馬淵川に架かる希望大橋地点から。男神岩と女神岩は、350万年ほど前に海底火山が隆起してできた陸地が長い年月をかけて馬淵川の流れに削られてつくられたもの。新緑、紅葉、雪景色と四季折々の馬仙峡の美しさはもちろん、夏になると解禁されるアユ釣りを楽しむ人達の姿も二戸の風物詩。
住所:岩手県二戸市石切所

千本桜の展望地 (せんぼんざくらのてんぼうち)

二戸市街地を一望できるスポットは、二戸駅から車で15分、お隣の一戸町側から。馬淵川が流れる先を遠くまで望むことができ、時刻が合えば、二戸駅に新幹線はやぶさの発着する姿を見ることもできる。
住所:岩手県二戸郡一戸町鳥越

金田一温泉郷 (きんたいちおんせんきょう)

二戸の中でも東北隅に位置する金田一。ある時、田んぼから湧いた湯が源となり、南部藩の侍たちも訪れる温泉地に。古くから農業を基盤にしてきたエリアであるため、現在でも温泉宿のまわりに田畑や果樹園を見ることができる。はるか昔、海であったこの地の土壌はミネラル豊富で、特にフルーツ栽培に適しているという。馬淵川河畔からは世界的に見ても希少な化石が発見され、河原を散策すれば、動物や植物などの遺骸を核として凝結した球体の化石「ノジュール」を見ることができる。
住所:岩手県二戸市金田一

折爪岳 (おりつめだけ)

湧き水が豊富な折爪岳には植物が繁茂し、ブナの原生林、野鳥、夏には百万匹のヒメボタルの群舞が見られるほど豊かな自然が根付く。山頂付近には、「山居湧水(さんきょゆうすい)」といわれる湧き水がある。土地を潤し、地酒「南部美人」の仕込み水ともされている折爪岳の伏流水は、にのへのほんものの源のひとつといえる。北上高地の最北端に位置する独立峰で、標高は852.2mとそれほど高くないものの、頂上の展望台からは360度のパノラマが広がり、南には岩手山、南東には八幡平、北には八甲田連峰、北東には八戸沖の漁火と、それぞれの方角の風景に思いを馳せることができる。
住所:岩手県福岡字織詰