大地の恵みとともにある風景に出会う稲庭岳ルート
清々しいドライブとともに訪ねたいのは、いわて短角和牛が育つ稲庭高原。稲庭高原は、標高1,078メートルの稲庭岳の山麓に広がる高原で、林を抜けると、見晴らしの良い放牧地が拓かれている。
ホルスタインや黒毛和牛なども放牧されているが、いわて短角和牛との見分け方は赤茶色の体と角。体も声も想像以上に大きく迫力があるが、性格は穏やかで向かって来ることはない(それでも驚かさないようにご注意を)。
その道中でも、さまざまなにのへのほんものを見つけることができる。
初夏、大きな葉が収穫されてハウスの中に吊るされているのは、この地の主要産業であるたばこの葉。秋に広がるのは、愛らしいそばの花畑。夏から秋にかけて実をつけるのは二戸の保存食には欠かせない大豆。途中、育てた大豆を石臼で挽いて昔ながらの方法でつくられる豆腐の販売店にも出会う。
中腹には、湧き水スポット「岩誦坊」があり、日帰り入浴も可能な「天台の湯」では、この湧き水が利用されている。
ドライブの後、市内で短角和牛を味わうなら、まずは食肉卸業を営む山長ミートが直営する「短角亭」へ。
写真:安彦幸枝、tarakusa